V4用ビキニのウェイト調整(2)
前回の続きで、V4用ビキニの金具部分が歪まないようにするためのウェイトマップ調整の話です。前回は乳房ボーンの影響を受けなくするところまで書きましたので、今回はChestボーンの調整になります。
このビキニの場合、金具はちょうどChestの中心やや下方に位置しています。乳房ボーンの影響は無くなったものの、Chestを曲げたり捻ったりするとリングも若干変形してしまいます。これは位置的に親ボーンであるAbdomenの影響が入っているためだと思われます。
DAZ StudioではデフォルトでAuto NormalizeがONになっており、子ボーンのウェイトを調整すると、親ボーンのウェイトも同時に補正される仕組みになっています。子ボーンのウェイトを増加させると、親ボーンのウェイトはその分だけ減少し、親と子のウェイトが合計で1.0になるように自動的に調整されます。従って、ここではChestのウェイトだけを修正すれば良いということになるわけですね。
ということで、まずはChestのBend(X軸回転)から調整していくことにします。前回と同様にポーズをつけた状態でウェイトを調整していくことになります。
まず金具部分のウェイト値がいくつに設定されているのか確認してみましょう。確認する位置のポリゴンを選択状態にするため、ポリゴングループエディタモードに切り替えます。
ウェイト値を確認したいポリゴンを1つ選択します。だいたい真ん中あたりのポリゴンが理想的ですが、リングだと真ん中はありませんので、このあたりのポリゴンを参考にしてみます。
次にウェイトマップブラシモードに切り替えて、Selection Analysisタブを見てみましょう。ここでは選択状態にあるポリゴンの各頂点に設定されているウェイト値を見ることができます。どうやら4つとも1.0が設定されているようです。
ポリゴングループエディタに戻って、選択モードをLasso(投げ縄)に変更します。
リングとその周辺部分のポリゴンを囲むように、マウスでぐるっと円を描くようにドラッグします。
すると、描いた円の中に含まれるポリゴンが全て選択状態になります。
ウェイトマップブラシモードに戻し、ChestのX Rotationのウェイトマップを選択状態にします。
右クリックメニューから、Fill Selected Facesを選択します。これは選択状態のポリゴンを指定したウェイト値で塗りつぶすという意味です。
先ほど確認したウェイト値は1.0でしたので、ここは100%で塗りつぶすことになります。
平滑化ブラシで塗りつぶされた部分の境目を滑らかにしていきます。これでChestのBendで金具が歪むことはなくなりました。
次にTwist(Y軸回転)を設定していきましょう。先ほどと同様に、中心付近のポリゴンを1つ選んでウェイト値を確認します。Y軸にはおよそ0.96が設定されているようです。
再びLassoで金具周辺のポリゴンを選択し、Fill Selected Facesで値を設定します。確認したウェイト値は0.96でしたので、ここは96%に設定します。
先ほどと同様、平滑化ブラシで周囲を慣らしていきます。これでChestの捻りにも金具が変形しなくなりました。
Z Rotate及びScaleに対しても、これまでの手順と同様にウェイトを統一していきます。(同じやりかたの繰り返しになるので、ここでは割愛します。)
全てのウェイトマップを調整できたら、ポーズをつけて確認してみましょう。きちんと設定できていれば、どのようなポーズをとらせても金具が変形しないようになっているはずです。
以上でポージングによる歪みの補正は完了です。次回はモーフによる歪みを防ぐためにRigidityを設定していきたいと思います。
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