V4用ビキニのウェイト調整(1)
このV4用ビキニですが、Auto-Fitで変換すると、このように乳房ボーンを動かすと、その影響を受けてリングが歪んでしまいます。まずはリング部分から乳房ボーンの影響を排除することから始めたいと思います。
その前に、ウェイトマップの編集のしかたについてのおさらいです。ウェイトマップは各ボーンごとに存在します。従って、まずは編集対象となるボーンを選択することから始めます。SceneタブでビキニのChestを選択してみましょう。
次に、メニューからウェイトマップブラシツールを選択します。これでウェイトマップ編集モードに入ります。
Tools Settingタブの内容がウェイトマップ編集用の設定に切り替わります。下のほうにX Rotation、Y Rotationなどの項目が出てきます。これがChestに割り当てられているウェイトマップになります。ここで編集したいウェイトマップを選びます。ここでは例としてX Rotationを選んでみます。
ウェイトマップを選ぶと、3Dビュー上のビキニが赤と青で塗り分けられます。これがChestのX Rotation(X軸回転)のウェイトです。色が赤いほどボーンの回転の影響を強く受けることを意味しています。逆に色が完全な青だと、ボーンを動かしてもその頂点は動かないということになります。
では本題に戻りましょう。乳房を動かしたときにリングが変形してしまうということは、つまり、乳房ボーンのウェイト値設定がリング部分にまで及んでしまっているということを意味しています。従って、乳房ボーンのウェイトマップを編集し、リングの部分を完全な青にしてしまえば、その乳房ボーンの影響を受けない、つまり歪みが発生しないという理屈になるわけですね。
ということで、まずは乳房を横に動かした状態でウェイトを調整することにします。こんなふうに動かすと、リング部分も横に伸びるように変形しています。
今回は乳房のSide-Sideを動かしたわけですが、これはY軸の回転を意味しています。DAZ Studioでは、座標軸を色で簡単に識別できるようになっています。X軸は赤、Y軸は緑、Z軸は青で表現されます。ParametersタブのSide-Sideを見てみると、このスライダーの背景色は緑です。従って、Side-SideはY軸の回転を意味しているわけです。
ではまず左乳房のウェイトを設定してみます。SceneタブからLeft Pectoralを選択します。ウェイトマップはY軸ですから、Y Rotationを選択します。
Drawブラシを選択し、ALTキーを押しながらリング部分をなぞっていきます。Drawブラシは、そのままドラッグすると、ドラッグした部分のウェイト値が増大します。ALTキーを押しながらドラッグすると、ウェイト値が減少します。
ドラッグした部分のウェイト値は、リアルタイムに形状に反映されます。変化の様子を目で確認できるので、とても面白いです。
リング部分から乳房ボーンのウェイトを除去したら、つぎは平滑化ブラシで境目部分をなぞってウェイトを滑らかにしていきます。
乳房のUp-Down(X Rotation)、Twist(Z Rotation)についても同様の手順で処理します。あらかじめポージングしてからウェイトを調整したほうが、変化を目で見ることができるので、とてもわかりやすいです。ウェイトマップを切り替えながら、全ての回転方向で乳房ボーンの影響を除去していきましょう。
左の乳房ボーンのウェイト調整が終わったら、右側も同様に処理します。同じ手順の繰り返しですので、ここでは割愛します。
両方の乳房ボーンのウェイト調整がおわると、このようにリング部分が乳房の影響を受けなくなっていると思います。
このように、ポージングによって歪みが発生するのは他のボーンのウェイトが不均一に入っていることによるものです。従って、2つ以上のボーンの影響を受ける位置にあるパーツであったとしても、歪ませたくない部分(硬い部分)はそれぞれのボーンに対して均一なウェイト値で統一することによって、形状の歪みを抑えることができます。それが「Genesis服とボタンの歪み(2)」で書いたやり方になります。次回はこの方法で、他のボーンのウェイトマップを調整していくことにします。
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