肌のマテリアル(準備編)
肌のマテリアルを設定する前に、Genesisのマテリアル分けについての記事を書きます。DAZ製フィギュアの場合、この図のように体の各部位によってマテリアルが分割されています。これはテクスチャを複数に分割することで相対的に解像度を上げるという意味と、ボディースーツなどの体に密着したような服をマテリアルの変更だけで実現できるというメリットがあるためです。
汎用的なのは良いのですが、Blenderでマテリアルを調整する場合、調整箇所が増えて面倒この上ないです。マテリアルはコピペできるので、調整後に同一テクスチャのスロットにコピペすれば良いだけなのですが、毎回やるとなるとかなりの手間になります。そこで、今回は同じ肌のテクスチャを使用している箇所をまとめてしまう方法について書きたいと思います。
前回も書きましたが、Genesisフィギュアではマテリアル名の先頭に数字がついていて、この数字が同じであれば同一のテクスチャを使用することになります。肌の場合、おおまかに分けると、①頭、②胴体、③手足 という3つに分類されます。
もちろん、同じ頭のテクスチャであっても、顔と唇は光沢の強さを変えたいとか、手足にはバンプを設定するけど爪にはバンプを使わないなど、マテリアルを分割せざるを得ない場合も出てきます。そういう点を事前に考慮して、まとめ方を考えておきましょう。
それでは実際のまとめ方です。
まずGenesisを右クリックで選択状態にしてからTABキーを押してEDITモードに入ります。最初は全てのポリゴンが選択状態になっていますので、Aキーを押して選択をすべて解除しておきます。
次に、リストからマテリアルを選択し、Selectをクリックします。胴体であれば、先頭が2_で始まるマテリアルを選択することになります。これでそのマテリアルが使われているポリゴンが選択状態になります。これを繰り返して、まとめたいマテリアルが使われている部分をすべて選択状態にします。
次に、選択状態になっているポリゴンにマテリアルを割り当てます。割り当てたいマテリアルをリストから選択し、Assignをクリックします。今回は「2_SkinTorso」を割り当てることにします。これで選択部分にマテリアルが割り当てられました。
まとめ終わったらTABキーで一度EDITモードを終了し、使わなくなったマテリアルをスロットから削除していきます。面倒なら無理に削除する必要はありませんが、マテリアル数が多いままだと混乱するので、削除しておいたほうが無難です。
同様の手順で、腕などのマテリアルをまとめてしまいます。マテリアルスロットの数が減って見た目にもすっきりします。
ただ、シーンを作るごとに毎回この作業をするのは面倒なので、私はPythonでスクリプトを作って自動化しています。
ダウンロード GenesisMats.py (1.4K)
使い方は、TextEdit画面でOpen Text Blockでスクリプトを読み込み、Genesisを選択した状態でRun Scriptで実行するだけです。少々時間がかかりますが、自動で上記のようにマテリアルをまとめてくれます。まとめ方を変えたい場合は、スクリプトの下のほうでUnifyMaterial関数を呼び出していますので、その引数を変更してください。鍵括弧でくくった部分がまとめたいマテリアルのリストで、その次の引数がまとめ先のマテリアルになります。
まとめ終わったら、Render Viewに切り替えてプレビューしてみましょう。
おかしなところがないようなら準備は完了です。
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